給湯器はお高い

 とはいえ、我が家は床暖房付の給湯器でなければならない。
 7年だか8年で壊れてしまうなら高級でなくてもいいのではないか、と考えたが、床暖房がネックである。床暖房機能付きになると、嫌でもお高い給湯器になってしまうのだ。
「仕方がない。どうせならエコジョーズだかエコキュートってのにしようか。今流行りみたいだし」
 高いものしか無理なら、省エネで環境にやさしいものへの交換も視野に入れようと母が言い出した。実はこの母、新しいものが結構好きなのだ。床暖房も、メジャーじゃないころから積極的に取り入れたのはそのためだ。実際冬には大活躍である。浴室乾燥機はほとんど使用されてないけども。

 だが、ガス屋さんに問い合わせてみたところ、これがやたらと高かった。流石に躊躇してしまう。突然の大出費である。
「た、高いから、もっと考えよう」
「即決は無理やわ……」
 そもそも何を設置したら良いのか。給湯器の種類はどうなのか。どんどん混乱してしまう。エコジョーズとエコキュートとエネファームとエコウィルって結局何なの。何がいいの。
いざ買うとなると違いが判らず困惑するばかりである。ガス屋さんは何やら説明してくれたけど、いまいち頭に入らない。

 そのため、まずは親戚に頼ってみることにした。身内にもガス屋さんがいるからだ。
 すると、「大阪ガスの給湯器は高い。リンナイとかノーリツじゃあかんの?

大阪ガス以外という選択肢

 給湯器といえば大阪ガスしかない!と思い込んでいた我が家では、衝撃が走った。リンナイ? ノーリツ? そんなよく知らんメーカーがいいの????? いや、聞いたことあるけど給湯器でいいの??? てなものである。

「大阪ガスはガス屋さんなんだってば。製造は別のとこがやってんの。リンナイとかノーリツが作った給湯器に、大阪ガスってステッカーぺったり貼ってるだけだって」
「え。……で、でも大阪ガスて大きいとこやん……」
 都市ガスの中では4本指に入る。関西随一のガス会社。その圧倒的信頼感!
 どうにもこうにも「大阪ガス」の威光が大きすぎて、それ以外に目を向けられない我が家は、大いに戸惑った。給湯器はガスを使用するため、ガス屋さん、という思い込みもあったが……大阪ガスというブランド品であれば安心・安全だと無条件に考えていたのだ。他メーカーだなんて一切考えていなかった。

 そういえば、ガス屋さんは機械の点検はしていても修理までは行ってくれなかった。交換ばかりを勧められた気がする。親戚が言うには、メーカーじゃないのだから修理もできなくて当然。修理を引き受けても、メーカーへ修理に出すのだろう。
「じゃあ、これとこれ比べてみーや」
 ダメ押しで親戚が見せてくれた二つのウェブサイトには、実によく似た給湯器が並んでいた。そっくりで、唖然となってしまった。
「大阪ガスがオーダーしてるんやね。OEMってやつ。だから、別にモノ自体に差はあらへんねんな。ちなみに、メーカーのやったら7割引き8割引きあんで?」  ぽかんとなった。